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楽譜用タブレットを買ってみた(クラシック歌手によるレビュー)

こんにちは。ソプラノの櫻井愛子です。 先日、遂に決心して楽譜閲覧用のタブレットを買いました。どのような理由で選んでいったのか、また実際使ってみてどうか今回はレビューしたいと思います。

1.どのタブレットにするか


今楽譜閲覧用のタブレットは何種類かあります。その中で私はiPadを選択しました。 理由①PIASCORE(電子楽譜閲覧アプリ)が使用可能(実は以前HUAWEIの11インチのタブレットを購入したのですが、AndroidではPIASCOREがインストールできないことを後から知りました。PIASCORE無しに電子楽譜閲覧は有り得ないように今現在は感じています)

理由②Apple製品に馴染みがある(スマホもiPhone、Airdropがやはりとても便利) 理由③Apple pencilを使いたかった(ペンと変わらないスムーズな書き心地が欲しかった) 理由④カバーなどアクセサリーの豊富さ 理由⑤楽譜閲覧以外(特に動画編集)にも応用できるから



2.どの大きさにするか


元々11インチのiPadを父が所有しており、それで楽譜を見ると大体B5より少し小さいぐらいの大きさに感じました。元々紙の楽譜もB5の場合はA4サイズに拡大コピーするぐらい大きく見たい派ですので、12.9あるいは13インチのiPadを選択しました。 ただ、13インチのipadには一つデメリットがあります。重い。量ってみましたら私のiPadはカバーを付けた状態で1.2kgほどありました。ベーレンライターのボーカルスコアで言うとメサイアより重くコジ・ファン・トゥッテより軽いです(笑)なので、ずっと持ち続ける本番にはiPad13インチは正直不向きというかやめておいた方が良いと思います。11インチは全然持てる重さです。 またクワデルノというタブレットの場合13インチでも軽く、また画面を見た感じもiPadより紙に近いと感じました。ただクワデルノは反応がややスムーズでなく、カラーではないと、実際にクワデルノを使用されている鍵盤奏者の方が仰っていました。

3.中古にするか新品にするか


これはかなり悩みました。iPadの使用目的は楽譜閲覧しか主に考えておらず、正直性能のみで考えると中古で十分です。東京工業大学出身で中古のiPadを何年も楽譜閲覧用として使用されている方に中古であればどれが良いか相談したところ、「Apple pencilが本体にマグネットでくっつける形で充電可能な第3世代以上」をオススメされました。価格も新品に比べて相当押さえられます。 しかし結局私は新品を買いました。なぜならば、本番時のフリーズなど、勿論新品でも考え得ることではありますが、出来る限り楽譜が使えなくなるという状態になるリスクを取りたくなかったからです。ということで、13インチで新品で、一応258GbでwifiのみのiPad airを購入しました(2025年春モデル)。 なるべく安価で購入したい方、不慮のフリーズは新品でも中古でも起こること、あくまで勉強用と割り切れる方や本番での楽譜はお守り程度とお考えの方は中古で十分かと思います。



4.使用するにあたりiPad以外に購入したもの


Apple pencil pro(普通のApple pencilで機能的に十分だと思っていましたが、2025年春発売のiPad airで本体にマグネットでくっつける形で充電可能なのはproだけでした。実際マグネット充電はかなり便利です。) ・画面カバー(Apple care(ハードウェア製品保証とテクニカルサポートのサービス)を付けるのをAppleストアで働く後輩にはおススメされました。ただサブスクリプションのため中々料金がかかるので、熟慮の結果やめました。それで多少高くてもしっかり守ってくれそうなカバーを購入しました。私が購入したのはこちらです。

・全面カバー(こちらも本体を保護するために直ぐに購入しました。本番でも使用できるように黒のカバーを選びました。形は私は手帳型ですが、背面のみカバータイプを使う方もいらっしゃいます。また本革のカバーも良いですが、11インチのものでも重いと先輩歌手の方が仰っていました)



5.実際に使ってみて


iPad air(2025年春発売)を使用し始めて大体2か月ほど経過したのですが、大変便利です。 【メリット】 ・楽譜があまり市場に出回っていない場合など、楽譜のデータのみ手元にある時は大きな画面で譜読みすることができてとても良かったです。実際紙との差をあまり感じませんでした。 ・PIASCORE使用上でのことですが、対訳をフォントで入力/カラーで書き込み/ブックマークをつけて自分の歌う箇所を一瞬で開く・一覧にするなど、紙の楽譜では出来ない・躊躇するようなことができます。 ・本番が複数ある場合、楽譜の持ち忘れがなくなる ・オペラのスコアなど重い楽譜を複数持ち歩く場合、紙よりもコンパクトかつ軽量になる 【デメリットと対策】 ・目に悪い(画面はずっとナイトモードにしています) ・A3にはならない(A4しか見ていないと思っていましたが、ページをまたぐ時は紙の場合は見開きで見ているということにも気づきました。よく練習して体に入れるしかありません💦) ・重い(持ち続ける場合。暗譜あるいは譜面台を使用する場合問題ないと思います。) ・機器が壊れる可能性がある(PIASCOREの場合、App storeでバックアップを取っておくことが可能です。またアップグレード(1,000円買い切り)で楽譜データを外部に送信することもできます) ・初期コストがかかる 以上、これから購入を検討されている方のご参考になれば幸いです。 最後までお読みいただきありがとうございました。

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©2022 AIKO SAKURAI

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