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中田喜直さんってこんな人だったのか…(夏がくれば思い出す―評伝 中田喜直)

こんにちは。ソプラノ歌手の櫻井愛子です。 「今年2023年は、作曲家中田喜直の生誕100年らしい。折角だから中田喜直の作品を歌ってみたいな…。」という方や、 「中田喜直の生涯について詳しく知りたいなぁ」という方におすすめしたい本を見つけたので、皆様にご紹介したいと思います。

目次

【どんな内容?】

【この本のオススメポイント】

【これが知れて個人的に面白かったと思う点】 【ちょっと残念に思った点】


【どんな内容?】

テレ朝の「題名のない音楽会」の音楽プロデューサーとしても活躍していた筆者が、「全国童謡歌唱コンクール」などの仕事相手でもあった中田喜直の生涯・業績・思想・知られざる私生活に至るまでコンパクトにまとめた本。

【この本のオススメポイント】


・中田喜直の生涯だけでなく、日本の童謡含む子供の歌の歴史についてもよくまとまっていて勉強になった。


・付録として中田喜直の年表および主要作品がまとまっていて、今年中田喜直の曲を何かやってみたいと思っている方に便利そう。


【これが知れて個人的に面白かったと思う点】

・草津に定宿を持っていたほどスキーが好きだった、など中田の生活や考え方を垣間見れる。(58歳でスキー1級を取得とか凄すぎる)

・NHKに勤めていた。

・青学の一個下に團伊玖磨、東京音楽学校の同期に畑中良輔と若い頃から凄いメンツに恵まれている。学生時代は歌の伴奏をよく弾いたらしく、その経験は作曲上とても役立っているらしい。


・特攻隊に選ばれたものの九死に一生を得た ・戦争中肌身離さず持っていた詩集から作られたのが「六つの子どもの歌」。


・童謡の伴奏について「メロディーやり伴奏の方に力を入れ、時間をかけて作ることが多い。子供にはどうせ分からないから簡単にして、幼稚園の先生でも弾けるようにやさしく、などと考えたことはない。いつも、その詩に一番ふさわしい音楽であることだけを考えて作曲してきた」と語っている。

・テレビの普及で、童謡(音楽)が視覚が伴わないと受け入れられづらくなったことに警鐘を鳴らしていた。



【ちょっと残念に思った点】


・著者が中田喜直と知り合いということもあって基本的にポジティブな内容のみ書かれている(批判的な内容はなく、研究的資料としては少し物足りないかも…?) もしご興味ある方は是非見てみてくださいね。


最後までお読みいただきありがとうございました!

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